事業資金の種類を二分しよう
事業資金を管理するときにはまずは二つに分けて考えるのが良い方法です。一つは運転資金で事業を継続するために常に出入りしている資金を指します。事業を行うときには一般的にはまず先に資金を投入し、その資金によって生み出された付加価値のある商品を販売したり、納品をしたり、サービスを提供したりすることによって投入した資金よりも大きな利益を得るのが基本です。このように先行して使用する必要があるお金が運転資金になります。もう一つは投資資金で、工場を建てたり、新しい人材を雇ったり、ITの導入をして効率化を図ったりするための資金です。運転資金とは別に事業の展開のために使える余剰の資金と考えることができるでしょう。
二分して考えるメリットとは
事業資金をこのようにして分類すると、たった今、資金調達が必要かどうかを見極めることができます。運転資金が不足している状況では事業が立ち行かなくなってしまうため、事業を縮小する場合を除くと資金調達が不可欠です。しかし、投資資金についてはケースバイケースで、日常的にはゼロであっても問題はありません。事業拡大をしたり新規事業の立ち上げをしたりするときには投資資金を確保することが必須になります。この場合には銀行や公的機関などから融資を受けるなどの方法で大きな資金調達をすることになるでしょう。このような形で事業資金を二種類に分けておくことにより、局面に応じて適切な資金調達の判断をスムーズに下せるようになるでしょう。
事業資金には、事業を運営していくうえで必要な経費はもちろんのこと、事業を立ち上げるのに必要な費用も含まれます。